旅の始まり~バックパッカーとして~
初海外
肌にまとわりつくような湿気と独特な匂いが夜の街に満ちていた。
2012年、大学2年生の春休み、私は初めて外国の地を踏んだ。
インド。
ただ何となく、面白そうだったからー理由はそれだけだった。
予想外にきれいな国際空港から地下鉄でニューデリー駅の裏に出た。
そこはあまりにも強烈な世界が広がっていた。
生きているのか、死んでいるのか分からない人や犬。
黒い肌のインドの人たちがうごめいている。
ゴミと糞で汚れた道を、形容しがたい不安を抱いて私はニューデリー駅へ歩き出したーー
なぜバックパッカーを始めたのか・・・
価値観を変えたいとか、世界をしりたいとか、そういう意味付けをするのは簡単だ。
でも、僕は違った。
暇だったから・・・最初の理由はただそれだけだった。
特にサークルも入っていなければ、大学の長期休みを予定で埋められるほどの交友関係もなかった。
だからこそ、1か月や2か月をかけて何度も海外へ飛び出した。
これから僕の海外で考えたことを書いていきたい。
人について。日本について。生きること、死ぬことについて。
何から書けばいいのか・・・
つたない文章になると思うけど、頑張って書く。